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当院では近畿大学医学部の協力を得て、金曜日午後に「アレルギー外来」を設置しています。担当は、近畿大学医学部小児科助教授 竹村豊先生です。
食物アレルギーは、「アレルギー外来」(金曜日)以外の日も当院の常勤医師が診療を行っています。高度で専門的な診療が必要な場合は「アレルギー外来」に移っていただきますので、金曜日以外でも安心してご来院ください。
従来の食物アレルギー患者さまへの対応は、アレルギー予防のために原因となる食品を食べないこと(除去)と、成長期の子どもさんに必要な栄養バランスを摂るための食事療法が中心でした。
しかし「食べられない」「アレルギー発作が怖い」という状況は、本人だけでなく周囲の人達にとっても大きな負担となります。
現在では、一度アレルギーと診断されても時間が経過すれば抗体ができて食べられるようになる場合があること、完全に除去するのではなく摂食可能な範囲で食べ続けることで食べられる量が増える可能性があることなどが分かってきました。1歳頃までに食物アレルギーと診断されても、多くのお子さんは成長とともに食べられるようになります。
食物アレルギーの診療は、従来の「疑わしくは除去」から「必要最小限の除去」へと変わってきました。「必要最小限の除去」のための正しい診断を行うことに加え「食べられる可能性を探る」ことも重要なポイントになっています。そこで行われるのが「食物経口負荷試験」です。
食物経口負荷試験とは、実際に食物を摂取して観察し判断する検査のこと。
皮膚検査や血液検査はあくまで診断の目安で、食物アレルギーがなくても血液検査が陽性になることは多々あります。そのため、実際に食べる食物経口負荷試験は最も信頼性の高い検査と言えます。
アレルギーの陽性・陰性の判断だけでなく、どのくらいの量を食べたらどんな症状が出るかを直接確認することで、誤って摂取したときの対応についても検討することができます。
通常は当日に終わりますが、入院して実施する場合もあります。
食物経口負荷試験では実際にアレルギーの原因食品を食べるため、重いアレルギー症状を起こす危険性があります。そのため、食品経口負荷試験を実施する施設は次のような点に留意し、安全性の確保に努めなければなりません。